それでは、前回の続きで、発達特性のある子どもに社会的コミュニケーションの発達を促すにはどのように接していけばいいのか。についてお話します。
社会的コミュニケーションの発達を促す接し方として、まず子どもが赤ちゃんの頃は・・・
赤ちゃんの快不快の訴えや反射的な微笑みや発声に対して、お世話をしたり赤ちゃんの目を見て声を掛けたり笑いかけたりして反応し、関わるようにしてみるといいでしょう。
もう既に当たり前のように実践されている方も多いかもしれませんね。
赤ちゃんにはまだ誰かとコミュニケーションを取ろうという意識はありませんが、まるで赤ちゃんが自分に向けて情緒的な信号を発信しているかのように受け取って、それに応えるつもりで語りかけ続けることで、子どもの中に『人との関わり』が育まれていきます。
その際に、子どもの感情を代弁するかのように言葉を発してあげてください。
例えば、
- お腹が空いて泣いている⇒「お腹すいたね」
- オムツが汚れて泣いている⇒「オムツ汚れちゃったね、気持ち悪いね」
- 日向ぼっこで気持ちよさそう⇒「お日様がポカポカして気持ちがいいね」
など・・・。
また、成長とともに一緒に遊べるようになってきたら、子どもの特性や特徴、好きなこと、嫌いなこと、できること、できないことなど、子どものことをよく知ることが大切です。
それらのことは、たとえ親子や兄弟でも一人一人違うものです。
親が子どもの頃好きだったことを子どもが同じように好むわけでもありません。上の子にできたことが下の子も同じようにできるとは限りません。きちんとそれぞれの特徴を知る必要があります。
そしてその特徴に合わせて遊びの段階や遊び方を変え、遊びを通して社会的コミュニケーション能力の発達を促します。
遊びは「抱っこ・たかいたかい・いないいないばあ・お人形遊び・積木・折り紙・工作・かけっこ・砂遊び」など、一般的によく知られた遊びで構いませんが、やはり子どもの特徴や特性を考えて、今は何ができるのか・どの段階なのかということを踏まえて選択してください。また子どもによって、注意の向け方もそれぞれですし、様々な工夫が必要な場合もあります。
感覚過敏があると、直接体に触れる遊びは苦手ですし、手触りの好き嫌いが激しいので受け付けない素材を避けるとか、別のものから徐々に慣らしていくといった必要があるかもしれません。
人よりも物に興味を示すこだわりの強い子どもが一人で遊んでいたら、早々にコミュニケーションを求めて無理に入り込むようなことはせずに、隣で同じ遊びをすることから始めた方が良いかもしれません。
様子を見ながら段階を踏んで焦らずに進めていきましょう。
アトリエルアル(こども発達凸凹なび)では、このように発達が気になる子どもの社会的コミュニケーション発達を促す関わり方を学ぶ親用プログラムをご用意しております。(2022年度中に開講予定)
主に2歳から4歳くらいの発達特性(特に自閉スペクトラム症)を持つお子さんの保護者向けで『ふれあいペアレントプログラム』というものです。
ご興味がおありでしたら詳細が出次第ご確認くださいませ。
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